新作映画『ワンダー 君は太陽』レビュー 〜応援されたり応援することで人は生きていける応援映画〜

病気を利用してお涙頂戴する映画だったら嫌だなぁ…と思いながら『ワンダー 君は太陽』を鑑賞。

生まれ持った障がいによって人とは違う顔を持った10歳の少年オギーはこれまで自宅学習をしていたが、5年生からは学校に通うことになる。

オギーが宇宙服のヘルメッドをかぶることで身を守り、唯一の心の拠り所であるSTAR WARSの空想をしながら自身の生活をおくる…

そんなストーリーを「ふむふむ」と冷静なぼく。

「オギーの純な心を利用して観客の同情を引かせ病気なのに頑張ってる的な感動をさせようとしてるなら、その手には乗らないぞ〜!」とイヤな心構えをしていたんですが…

 

しかし…!

なんとまぁ!

 

 

主人公・オギーの説明シーンが終わったと思いきや…突然、映画の視点が切り替わります。

オギーに構いっぱなしで自分は【手のかからない子】と親から言われてきた姉・ヴィアの話!

ヴィアは大好きな弟を支えながらも、彼女には彼女の世界があってそこで悩んでいて苦しんでいる様子が描かれます。

「そうだよね〜。お姉ちゃんにはお姉ちゃんの悩みがあって、辛いのはオギーだけじゃないよね…」と彼女の孤独をそこで感じた時にぐわっと勝手に落涙。

「やべ!やべ!こんな不意打ちのパンチ食らうとは思わなかった…!」

と予想外のカウンターに焦りながらも涙止まらず。

「あれ?あれ?おかしいな?こんなはずじゃなかったのに…!」

 

そこから、オギーの友人ジャックやヴィアの友人ミランダ……次々と視点が変わり、あらゆる人物の人生が語られていきます。

そこでハッとしました。

これはオギーの顔を病気としてとらえているんじゃなく、1つの個性であり乗り越えなくてはならない壁として描いてる!!!

だから、オギーだけを描いて「病気なのに頑張ってる〜」とか「かわいそう…」と同情を引かせて泣かせる作りになってない。

むしろ壁を乗り越えたオギーはすごく楽しそうに少年期を謳歌してるんです!

じゃあ、この映画なんなんだ?と言いますと、副題にもセリフにもある通り「オギーは太陽」で彼を中心として周囲の人間が回っている1つの宇宙みたいな話。

しかも、みんなそれぞれの人生を歩みながら絶妙なところでオギーやその他の人間と絶妙に折り重なっている部分があって、こんな表現チープですが、支え合っているんですね!

ただし、お互いに考えていることはわからないから勘違いやズレが生じる。

こっちは嫌われたんだ…と思っててもあっちは実は好きでいてくれている。でもお互い正直に気持ちを言えないから陰からそっと応援してたり、みたいな。

これは【誰かに応援されたり応援すること】で人は生きていけるという応援について描いた傑作映画だったんですよ!

個人的に1番泣いたのはヴィアと親友ミランダの演劇シーン。

あそこは気持ちがすれ違ったままの2人だったのに……ミランダ!!!あんた偉いしエロいよ!かわいいよ!大好きだよ!!!ミランダ!!!

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