映画コラム

 

1975年に『ジョーズ』が公開された時、社会現象になりすぎて誰も海に入れなくなって世界のビーチがガラガラになったっていう伝説がありますけど、本作はその宇宙版で「誰も宇宙に行きたくなくなる」映画と言えますね!

『ゼロ・グラビティ』もそういう要素を含んでましたけども、これまた強烈。たぶん宇宙飛行士目指す子供が激減しますよ!こんなの!それくらい怖いっていうか、嫌だですね〜。それが今回の

 

『ライフ』

 

なんか、タイトルだけ見るとヒューマンドラマの匂いがしますけども、はい、その名の通りで「命の話」です。

命って美しいよね〜、かつ恐ろしく、醜いんだと。生き残るためならなんでもしまっせ!全力で!!!という。

つまり、善悪の話じゃなくて、人間 VS ある生命による生き残りをかけた戦いなんですわ。

国際宇宙ステーションで働く人種豊かなメンバー達がある日、火星から採取した土の中から【ライフ】名を「カルビン」を見つけます。

このカルビン…ちゃんなのか君なのかわかりませんが、最初は「初の地球外生命体だっ!」なんて大はしゃぎして「かわいいでしゅね〜」とかってあやしてるんですけど、カルビンは自分の命の危機を感じたんでしょう!

見た目からは想像できないバカ力で人間どもを片っ端から砕く!砕く!砕く!

しかも、頭良くてガラスケースを槍で突き破るシーンなんかはかしこいし、可愛いです。

さらに、人間を食してドンドン大きくなっていくんですね。

カルビンを地球に持って帰る訳にはいかない!っつうことで人間の奮闘が始まるわけですが、あれよあれよと色んなことが起きて、地球に向かってしまう…という物語。

これとってもシンプルで古典的な話で、同じ畑ならば名作『エイリアン』は彷彿とさせますし、絶体絶命の限定された空間の中で追いつめられるパニックムービーとしても『ディープ・ブルー』とか、意外かもだけど『ダイ・ハード』とか。本作がそんな中でこだわったのが【無重力】という設定。

宇宙ステーションが舞台なんで、マジでずーーーーっとみんな浮いてる。新鮮でしたね〜。

ワイヤーで撮影したらしいんですけど、この辺のこだわりはあっぱれですよ。

ちゃんと無重力ならどうなるか?って事を現実的に考えて、徹底的に再現してる。だから「誰も宇宙に行きたくなくなる」映画なんです。現実味が強いから。

 

でね、予告編で腕をカルビンにへし折られていたおっさんいるじゃないですか。

彼が、実は下半身不随なんです。事情は明かされないんですが、地球では車イス生活なんですけど、宇宙ステーションの無重力だったら…関係ないんですよね!彼は「鳥のようだ」つって嬉しそうに仕事をしているんです。その考えなかったですよね。幸せそうでハッとさせられました。

で、皮肉にもこの設定が伏線となって後半でとんでもない残酷な場面へと繋がっていくんですが…(ちなみにこの展開は最高でした)【無重力】という設定をちゃんとイカしてる表現方法が多くて関心します。

ただですね〜この重力の無さが恐怖表現に縛りを与えてしまって、それがマイナス要素になっているのも否定はできません。重量感が無いんですよね。重みが感じられない。

血が、内蔵が上から下に落ちる、垂れる。クリーチャーの足がドスンと床をつく。死体が落ちてくる。逃げる人間の足音、身体の動き……今まで重力ありきで恐怖演出を観てきた筆者にとってこの重量感の無い闘争を少し物足りない気もしました…。

が、これはあくまで好みですし、無重力だからこそ可能な新鮮味ある演出は盛りだくさんでございますので、どうぞお楽しみあれ!!

 

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