読んだら必ず観たくなる

 

 

ジョージ・ルーカスの【かつて存在したジャンル復興映画】が『スター・ウォーズ』『インディ・ジョーンズ』ならば、ハリウッドのヒットメーカーである名プロデューサー ジェリー・ブラッカイマーにとってその枠は『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズである。

2003年に公開された第1作目『呪われた海賊たち』は当時大作出演の経験がなかったジョニー・デップ主演という要素や失敗のジンクスが伴う海賊映画、アトラクション原作映画ということもあり失敗が予測されたが大成功。誰もが知るサウンドトラックジョニデ演じるキャプテン ジャック・スパロウは映画史に残る最強アイコンとなった。そして、ついにシリーズ5作目!

『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』

現代は原題は『Dead Men Tell No Tales』訳すと「死人に口なし」という意味で、同台詞はディズニーランドのアトラクションでも耳にするパイカリおなじみの名台詞なのだが、なぜ邦題が『最後の海賊』なのかはわからない!とにかく、あの男が夏を連れて日本に上陸!

 

初期3部作でジャックと苦楽を共にし裏切りあった仲であるウィル・ターナーとエリザベス・スワンの夫婦。3作目でタコ野郎の心臓をウィルが刺したため【10年に1度しか陸にあがれない呪い】をかけられてしまっていた。

本作ではその夫が単身赴任状態の夫婦の間に産まれた海の伝説にやたらと詳しいオタク息子と父ウィルのシーンからスタートする。

 

息子 「お父さんの呪いはポセイドンの槍があれば解けるんだ!」

ウィル「そんなもんないから無茶するな!」

息子 「大丈夫だよ!ジャック・スパロウにも助けてもらう!」

ウィル「やめとけ。やつに関わるな。お前まるで……」

息子 「海賊みたい?」(ドヤ顔)

ウィル(ビンタ)「バカもん!!そんなものになるんじゃないぞ!いいか!パパのことは諦めなさい!」

 

みたいなシーンからスタートし、時が経つ……。

 

オタク息子は貧乳を隠していた母・キーラー・ナイトレイとは違ってボイン天文学者カリーナ・スミスを連れ、伝説の海賊ジャック・スパロウと共にポセイドンの槍を探す旅に出る。

ちなみに、キーラーの貧乳は自分でも自虐しており1作目のポスターの胸の盛り具合は加工済みのもの。「もっと大きくしてもよかったのに〜wwwww」とキーラー自身は語っていたそうなので、イジっても問題なし!

おそらくこの貧乳騒動もあったり、撮影時は寄せたり上げたりと大変だっただろうから、今回はそういった手間の省けるヒロインキャスティングなのかもしれないし、その証拠に本編を観ればわかるが、今回のヒロインは可愛い上におっ…

そんなことはいったん置いといて、とにもかくにも3人の旅が始まるが、かつて海賊狩り中に若きジャックに討たれ亡霊となったサラザール艦長はジャックがコンパスを手放した事で呪いから解放され海賊狩りをスタート!もちろんジャックがお目当である…。(なんか前に観たような展開の気もする)

サラザール演じるハビエル・バルデムの怖いこと怖いこと…口から黒い液体出てるわ顔面ヒビ割れ半端ないわで不気味すぎるにもほどがあるのだが、こいつにファンの大好きなバルボッサが加わって、幽霊船にてジャックを追いかける!

そこにイギリス軍も加わって三つ巴の混戦!!!なんか前もこんなんだったような。

果たして、槍は見つかるのか!?パパの呪いは解くことができるのか!?

 

 

もうここまで書けばわかるだろうが、本作は過去作の人物や単語がわんさか出てくるわ、とんでもない真実が明かされるわ、衝撃展開あるわ、流行りのエンドロール後のおまけ映像であれがああなるわ…で、もうお祭り状態。ていうか、もうファン感謝祭と言ってもいい作りになっているから好きな人にはたまらない1作に仕上がっている。

サイレント映画を彷彿とさせるドタバタ活劇、ジャックのアル中ふらふらキャラ、海賊お得意の裏切りすったもんだも健在なので、パイレーツ・オブ・カリビアン!ここにあり!といった感じ。細かい設定や単語を気にしなければ初見の人でも「わぁ〜楽しいな〜」と乗れるのでは??

 

……だが、先に公開されたアメリカでは今までほどの興行収入まではいかなかったようで……失速気味らしい。

それもそのはずなのかなと思ってしまう点もある。

まず、これは前シリーズからそうだったのだが一番の問題点【観客に説明されない映画内での設定やルールが物語の展開を左右しているから置いてかれる】が大きい。

主に呪いに関する「?」が1つ出てくるとすぐ次の「?」が出てきて、どんどん「?」が増え続けるのが、本シリーズの弱点。最初に出た疑問が途中で回収されるならまだしも、それが無くどんどん続いていくから頭の中が?だらけ。過去作でも2と3あたりはちゃ〜んと説明台詞を聞いておかないとマジで置いてかれるし、正直、筆者は未だによくわかってない部分だってある。

もちろん説明すりゃいいってもんじゃない。スターウォーズシリーズは独特の世界がそこに成り立っていてルールや設定は多岐に渡るが、説明的なものは一切ないのに、観ていればすんなり入ってくるよう上手く出来ている。

 

映画に対して無理矢理、説明しろ!わかるようにしろ!と言うつもりはもちろんないが…

パイカリのようなファミリー向けシリーズがそんな乱暴に船を走らせていいものだろうか。

 

 

そして、筆者がどうしても毎回気になってしまい…もはや笑ってしまうんだけど……アル中で千鳥足のジャック・スパロウが最後の危機が迫ると急に頭脳明晰になって謎を解き、九死に一生をえるところ。要するに【呪いを利用した大逆転】は本作でも健在で……

 

え!?

ちょっと!ねえ!ジャック!

今のたまたま??

それとも最初からそのカラクリわかってたの!??

 

と気になって仕方ないクライマックスを迎える。

 

こうなってくると、ジャック・スパロウの伝説の海賊たる所以はそういうところにあるのか…?だったら、もう少し序盤からその天才肌とそれを引き出すロジックを見せて欲しいとかほざいたら、わがままなだろうか?

例えば、インディ・ジョーンズは冒険家であるが、それと同時に大学の教授でもある。(そもそも無茶な設定でもあるが)冒険で培った腕っ節で危機を乗り越え、ラストはしっかり頭脳を使った謎解きがあって一件落着。

しかし、パイカリに関してはジャックが【おちゃらけピエロ】の役割と【事件を解決するキーマン】の二足のわらじを履いてしまっているので、その間をつなぐ何かが欲しくなってしまう。

○○をしたら頭が冴える。とか、元○○とか。逆に酒を飲んだら天才だとか。

ガイ・リッチー版『シャーロック・ホームズ』はその辺のバランスを取っているのだけど……

 

兎にも角にも、ジョニデが美味しい〜ところをぜ〜んぶ持ってやって食べ尽くしているし、一番の問題は先述した通りで、観客を置いてけぼりにするクセがあるので、そこを改変していかないとこの先が厳しいんじゃないかと。というか、おまけ映像を観て…「え〜!!また〜!?笑」とすでに思っちゃたりしてるので、そろそろ『パイレーツ・オブ・カリビアン』というこの船は大胆に舵を切り行く先を修正し大きく変えなければならない時が来た。

 

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