読んだら必ず観たくなる

『ハクソー・リッジ』

 

第二次世界大戦の最中、米軍に入隊したデズモンド・ドス。

訓練所に送られ、みんなと和気あいあい戦闘訓練をするかと思いきや……

ドス「すみません。ぼく武器持たないっす。」

上司「え…?え?何言ってんの?せ、戦争だよ?殺しあうんだよ?」

ドス「いえ、自分は、みんなの命を救うために戦争行くんで」

下っ端「ど…余ったやつどうすんの?」

 

ざわざわ。ざわざわ。

 

上司「ちょ。ちょい。ちょっと待ってよ。え。そもそもなんで人殺し嫌なの?」

ドス「イエスが『汝、殺す無かれ』つー名言残してるじゃないっすか」

上司「いやいや(笑) それはさ、普通の殺しでさ…今はさ…ほら、戦争でさ…」

ドス「関係ないっす」

上司「あのね。その…君ね…ああああああ!もういいや!めんどくせぇ!除隊したくなるようにイジメちゃえ!ほら!みんないじめて!

仲間に殴られようが、リンチされようが、牢屋に入れられようが、信念全く曲げないドス!

そりゃそうさ!こんなにエロ可愛い奥さんいるんだから!そりゃ頑張れるだろ!

と思いきや、そんな奥さんから説得されても武器を持たないドス!

 

「信念捨てたら俺じゃなくなるんすよ」

 

クーーーーー。かっけぇ!

 

あまりの意志の強さにイジメてたみんなももうドン引き。

やっと衛生兵として認められ、戦争へ!といきなり、悲惨な沖縄地上戦!

しかも、前田高知(ハクソー・リッジ)という絶壁を超えなければいけないという超難所…。

いざ戦闘が始まると、一緒に訓練しイキってた仲間たちもバッタン、バッタンと倒れてく。

 

助けて!ドス!

 

そこから始まる救出劇!逃走劇!

飛び交う弾丸!飛び散る手足!爆破!爆破で炎、煙がドンドンドン!

DVアル中おじさん メル・ギブソンが10年ぶりのメガホンを取り、沖縄の地上戦で75名もの兵を救った実在する男の物語を映画化!

私生活はめちゃめちゃでも産まれながらのドM気質ショッキング演出によって今まで問題作、傑作を世に生み出してきたメルギブさん。

今回は前半から丁寧に伏線を張りながら、主人公の葛藤、戦いを丹念に描き、後半の戦闘シーンでその溜まったものを大放出させた大傑作でございました。

主人公が武器を持ち敵をバタバタぶっ倒していくという物語は面白さを生みやすく、もちろんこの世に五万とあるが、メルギブはそういうことはしないんですね〜。本作は自らの信念で武器を持たない、救うか逃げるしかできなくさせて、それによって映画をスリリングにする。たまにありますよね、メッセージは立派だけど結局映画内では面白味を優先させるから人はジャンジャン殺すっていうの。本作は無いです。

「必ず生きて愛する人の元へ帰る」みたいな。LIMIT OF LOVE。UMIZARU〜みたいな話になるかとも思ってたんです。奥さん激エロかわだし、最後は帰れたね〜みたいな。そういう結末かなと。けど、そこも違うんですよね。これ「人間の使命の自覚と意志の勝利」の話なんです。

あまりの日本兵の強さに押されて、味方は全員撤退しちゃう場面。断崖絶壁で、ドスは「神様…ぼくはどうしたらいいんでしょう」と答えを求め、あるきっかけで本当の意味で使命を自覚して爆発の中に戻ってく。何十人も助けたもんだから、臆病者〜ってバカにしてた仲間も上司も最後は、ドスのお祈りが終わるまで待機!みたいな笑える場面もあるんですけど。もう完全にドスの1人勝ち。これがまた気持ち良いんです!

正しかったんだな!ドスは!あんなにバカにされてたのに…!!って唇をぐって噛んじゃう。

「神さま、もう1人でいいんで助けさせて…」

っていうシーンとか、これ別に宗教関係なくドスの意志、信念に心打たれる。

だから、ラストも愛する人の元に帰ってきた〜ハッピ〜!万歳!じゃなくて、まるで天に召されたように宙に舞い上がっていくような不思議なカット。あれは神様に迎え入れらていくような感覚になりますよね。光に包まれて。ある意味、「愛する人の元」(神の元)に向かうような。

1人の人間が自分の信念を狂ったように護り、突き通し、勝つ!!!

気持ちイイ大傑作です。

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