映画コラム

『キングコング 髑髏島の巨神』

1933年に製作された特撮映画の古典「キング・コング」を筆頭に、これまでにも数々の映画で描かれてきたモンスターの王者キングコングの起源を、コングの故郷である髑髏(どくろ)島を舞台に描いたアドベンチャーアクション大作。神話の中だけの存在とされてきた髑髏島が実在することが判明し、未知の生物の探索を目的とする調査遠征隊が派遣される。島内に足を踏み入れた隊員たちは、あちこちに散らばる骸骨や、岩壁に残された巨大な手跡を発見する。やがて彼らの前に、神なる存在である巨大なコングが出現。隊員たちは為す術もなく、凶暴な巨大生物から逃げ惑うが……。「マイティ・ソー」シリーズのトム・ヒドルストンが調査遠征隊の隊長コンラッド役で主演を務め、「ルーム」のブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・C・ライリーらが共演する。(映画.com)

 

怪獣

 

こんなにロマン溢れる言葉が他にありますか。いや、ないでしょう!

謎めいていて、神秘的。かつダイナミックでケレン味あふれた勇気をくれる言葉……

 

1991年に生まれた筆者は映画館で平成ゴジラ平成ガメラがスクリーンで暴れまわっていた日本最後の特撮黄金時代に直撃した世代。

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「命のリレー」を裏テーマとし、話を連動させたシリーズである「平成ゴジラ」ゴジラや怪獣たちのデザインもピカイチで伊福部昭のおなじみの音楽も世界観の強力な味方につけた傑作シリーズ!

そんなゴジラブームの後を追うように、「平成ガメラ」脚本家・伊藤和典による徹底したリアル志向の世界観の中で特技監督・樋口真嗣のカッチョ良すぎるセンスが抜群に冴えまくり、さらには金子修介監督の演出バランスによるとんでもない熱いシリーズ!

 

そんな怪獣映画も斜陽を迎え、ガメラが3で完結した後もゴジラシリーズは続いていましたが、終盤ではハム太郎との抱き合わせ上映となり、興行もふるわず2004年の大問題作『ゴジラ FINAL WARS』で終了。

昨年、12年ぶりに我が国で作られた『シン・ゴジラ』はとんでもない傑作で、最終的には怪獣映画では初となる日本アカデミー賞を受賞するにまで至りましたが、作品内のお祭り感はなく今後シリーズ化するのかもわからないし、簡単に続編を構想できるような作品でもありませんでした。

 

そんな中でのアメリカが『キングコング 髑髏島の巨神』を日本に放ったわけです!

 

本作は2014年に公開されたレジェンダリー・ピクチャーズによる『ゴジラ』(通称・レジェゴジ)と同一の世界観で製作されたアメリカ産の怪獣映画

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え?なに?同一の世界観だって!?

そう。時系列は違えど、続編にあたる本作はお祭り映画『アベンジャーズ』状態!アベンジャーズはヒーローが集まるわけですけど、こっちは怪獣の大集合!え?…え??…か、か…怪獣の大集合?!

しかも、2020年にはキングコングvsゴジラが企画されているそうで……え?VSモノ?! 

聞くだけでイキそうですよね!

こ、こ、こ、これは、これは、これは……!とソワソワしながら新宿のTOHOシネマズ 4DXに南太平洋に浮かぶ未確認の島!髑髏島に行ってきました!!!

 

冒頭は1944年 太平洋戦争の終盤。謎の島に墜落した日本兵と米兵は「ニホン大好きだろ!」とすぐ監督の性癖がわかる戦い方を見せてくれます!そんな2人の眼の前に現れたのは……!?

時は流れて1973年。泥沼化したベトナム戦争からアメリカ軍は撤退。多くの部下を失い怒りをぶつける場所さえなくムラムラ状態のサミュエル・L・ジャクソン演じるコング…ではなく、プレストン・パッカード大佐。

大佐はベトナムから帰還しようとしていたところに電話が入り、髑髏島の調査任務を受けるわけですが、本作でキングコングに唯一対抗できていた人類側の武器はサミュエルの顔面だけです。

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これマジで。

彼のスクリーンを支配するどアップの顔面に3Dメガネは不要です。十分、飛び出してます。

サミュエルじゃなかったらコングを「敵だ!倒すぞ!」なんて言えない。サミュエルだから許される。

この映画はキングコングVSサミュエルなのだ!

 

このサミュエル御一行と共にするのが政府が設立した謎の秘密組織・モナークのメンバー。53ab4319111733.562d523011de6

モナークは謎の生物を追う機関で、本編でも出てきますが40年代に未確認巨大生物に対して、原子爆弾を用いた攻撃を行っています。この巨大生物がゴジラなわけ!この攻撃の影響を受け、以上進化したゴジラはのちの2016年になって地上に姿を現わすわけです。ちなみに、後にこのモナークに所属するのが我らのケンワタナベです。

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繋がってきましたね〜!!!ワクワクワクワク!

 

衛星写真によって判明した南太平洋に浮かぶ謎の島・髑髏島。冷戦中であった当時、ソ連よりも先に手柄が欲しいアメリカはモナークに米兵の護衛をつけて調査をさせに行くのです。

このリアリティラインも絶妙です。70年代後半だから謎の島という設定が通じて冒険活劇というジャンルにできたし、冷戦下ゆえに調査をしにいくというのも。実際にあった歴史の事実とフィクションの織り交ぜ方が面白いですよね。

 

さて、島にヘリで上陸した調査団。地層を調べるためにヘリから爆弾を投下し、森林が燃え盛ります。ベトナムでの惨敗の鬱憤を晴らすかのようにニヤけてドヤ顔する米兵たち。もう邪魔者はいない。ベトナムで自分たちを恐怖に陥れた現地の兵士ベトコンも相手国の軍事支援による脅威も今はいない。なぜなら、ここはただ南の島だから………と思った次の瞬間!

 

木製ミサイルがドーーーーーーン!!!!

コングが登場!!!

ヘリをぐちゃり!ぐっちゃり!ガッシャーーーーーン!!!!

 

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何だ、コイツーーーーーー!!!!!????

 

ここからはもう解説不要。

弱肉強食・食物連鎖の世界で、最下層となった人間どもが島のあらゆる化け物たちに食われたり、殺されたりします。

ただし、メインはそこではなく、コングVS化け物のデスマッチ!!!

 

かつてのオリジナル版にはあったラブロマンスなど生ぬるいものは一切削ぎ落とされ怪獣同士のアクションに次ぐアクション!怪獣が主役の大傑作なのです!

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1933年『キングコング』のように人類の文明によって殲滅される怪物・コングはもう存在しない!ここにいるのは、人間の力じゃ決して倒れない「怪獣・コング」!!!

ちなみに、このコングは「成長期」であり、2020年のVSゴジラではおそらくもっと巨大で強大な存在になり、ゴジラととんでもないどつき合いをしてくれることは間違いなし!

また2019年公開予定『ゴジラ』の続編『GODZILA  King of Monster』の内容を彷彿とさせるエンドクレジット後のあるシークエンス………

これを観て私は果てました!!!はい!!!

 

このロマンは子供のころだけで終わったと思ってたけど…まだまだイイ夢を見させてくれそうです!

ありがとう!!!レジェンダリー!!!

 

アベンジャーズはもうわけわからん本数作られてますが、怪獣アベンジャーズはまだ間に合う!

劇場に急げ!

コメント

    • きみこ
    • 2017年 4月 21日

    はじめまして!国立市在住の20代のOLです!
    ジャガモンドさんの大ファンで好きなネタは「サザエさん」の漫才です!
    先程レイトショーで本作を観て、あまりにも素晴らしいかったので思わずコメントさせて頂きました!
    湖におびき出すシーンが最高でした!
    これからもジャガモンド斎藤さんの秀逸なレビューと素晴らしい漫才を楽しみにしています!!

      • saitou
      • 2017年 5月 01日

      漫才もコラムもありがとうございます!どちらもアゲアゲでいきます。

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